白岩吉明オフィシャルサイト、山岳写真ネットギャラリー、「内陸アジアの貌・フンザ物語・横断山脈・ウイグルの瞳」「エヴェレスト街道」「チベットのヒマラヤ」「ランタン谷」「黙示録」「

 

 
 
 
 
 
エヴェレスト街道:10  チュクン

 

エヴェレスト街道:10   コンデリ山群・2景

 

 

エヴェレスト街道:10   ローツェ南壁 (Lhotse 8516m)

 

 

       イムジャ氷河 (左:ローツエ / 右:イムジャツェ)

 

 

エヴェレスト街道:10   ローツェを囲む氷河群概念図

  下図はイムジャ氷河の北側に聳えるローツェと、ローツェを囲む氷河群の概念図だ。ローツエの西側にはウェスタン・クウム氷河、東側にはカンシュン氷河、南側にはローツェ氷河があり、ローツェ氷河はイムジャ氷河に流れ込む。更にローツェ氷河の西側にはヌプツエ・ローツェ氷河が、その西隣にヌプツェ氷河が、南にはアマダブラム氷河が奔る。此の地は氷河の巣だ。

   下図はイムジャ氷河のロッジエリアであるチュクンからの眺望図で、360°を3画面で表した。各画面は6x4.5版を2画面配置して作った。チュクンは氷河堆積の岩屑で出来た台地で、氷河に浮かぶモレーンの小島と言える。ローツエ氷河の標高差は3500mに及び、ローツエ南壁直下には氷河が運ぶ岩屑の小山が無数に連なる。小山のスケールは、ローツエ氷河の浸食の激しさを物語る。画像は2005年撮影で、当時のロッジエリアは画像の様に小規模だ。この時から11年ほど後の様子を、引用画面を用いて、此処の絵柄の下に「チュクン・ロッジエリアの近況」として載せて見た。絵柄に現れている時代差は、ヒマラヤ入山者数の時代差を物語り、近年のヒマラヤ・トレッキングの隆盛を示している。此の地は標高が4700mで、エヴェレスト街道トレッキングの高所順応に使われる。標高4700mでは、気圧は平地の57%、空気中の酸素量も57%、水の沸点は86℃、地上の気温が+15度cであれば4700mではー13度cだ。人間の体は凄い、数日間で高所に適応し、高所住民の居住地に適応する事が出来る。 「ヒマラヤ・チベット高所住民の健康・・低酸素適応と生活変化・・(京都大学・奥宮清人氏)」(click) には高所住民に付いての興味深い記述が、図解を主に、78ページに渡り解説されている。

エヴェレスト街道:10   チュクン・ロッジエリア、在りし日の360°パノラマ図

                        ローツェ Lhotse 8516m  南壁

 

 

 エヴェレスト街道:10   チュクン・ロッジエリアの近代化の様子 

 下図はチュクン・ロッジエリアの近況で、2016年と2017年のデータだ。先に見た、上図の2005年の画像と比べると、下図の建物は近代化・大規模化されている。画像の細部を見ると古い石積みの小屋が何棟か残っているのが懐かしい。下画像は空撮だ。ゆえに画像から、ロッジエリアがモレーンの中州にある事や、周囲の流れや地勢が、詳細のわかる。

 

 

 エヴェレスト街道:10   ローツェ南壁とローツェ氷河からの氷河堆積物の山

 

 

 

 

 エヴェレスト街道:10   ローツエとアマダブラムの間に展開の氷河群

  下図7点はイムジャ氷河東端域の景観と、この山域を東側から眺めた鳥瞰図だ。手付かずの氷河圏谷に白銀の世界が広がる。視界の限り山域には人跡も汚れも無い、紺碧の空は白雲で賑わう、晩秋のイムジャ氷河はヒマラヤの聖地だ。

 

 

 エヴェレスト街道:10   チュクン・ロッジエリアからの名峰360°展望

  

 

 エヴェレスト街道:10   エヴェレスト街道核心部の氷河群と山群

 

 

 エヴェレスト街道:10   チュクンから眺望のコンデリ山群

  イムジャ氷河のロッジエリア・チュクンの南に、コンデリとヌンプール及びカータンの山域が望める。この山域はガウリサンカルが属するロールワリン山群の最東端に当たる、然し場所的には、エヴェレスト街道の入り口のナムチェバザール村の頭上近くにある。標高が高いイムジャ氷河は絶好の展望地で、此の絵柄は思わぬ眺望であり、驚いた。コンデリの山名はチベット語では「悪魔の山」だ。この山域の最高峰はヌンプールで、ヌンプールのチベット語の意味は「ショロン地方の守護神」だ、この山域の南麓一帯(絵柄の裏側)はシェルパの居住地と成って居る。絵柄は山域の北面だ。

      カータン Khatang 6782m      ヌンプール Numbur 6957m
             コンデリ東峰 Kongde Ri Shar 6093m       コンデリ南峰 Kongde Ri Lho 6187m

 

 

 

          エヴェレスト・ビューホテルより望むコンデリ山群

 

 

            ヌンプール  コンデリ山群

 

 

                 コンデリ山群

 

工業製品に埋もれた消費社会とは距離を置いた、内陸アジアの自然と人間を紹介いたします。此処には、私たちの美意識の源泉・文化の源泉が数多く現存し、自分が知らない事に驚きます。此処には有史以前から今も変わらない人跡未踏の雪山や氷河、0m地帯の広大な砂漠や標高5000mの草原、アジアの大河の源、幾百千年来の隠れ里等など、枚挙に暇の無い非日常が今も生きています。大地と太陽・水と植物・自然の恵みを友に、人口エネルギー消費ゼロで暮らす人々も沢山います。この地域の総面積は日本の国土の20数倍・北米の面積にも相当し、此の地の地下資源を世界は注視してます。近い将来の「地下資源&エネルギー」枯渇時に、工業生産國は衰退・崩壊する「現代文明の病理」を背負ってますが、内陸アジアは背負ってません。この問題は最終章「黙示録」で考察してます。内陸アジアには持続可能な社会の雛型が有史前から連綿と続いています。
 

 
 
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