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エヴェレスト街道:6  トクラ

 

      アマ ダブラム Ama Dablam 6814m 

 

 

 

         カンテガ Kang Tega 6779m

 

 

エヴェレスト街道:6   トクラ村周辺図 

  トクラにはこの当時小規模な山小屋が2件あった、此処はクーンブ氷河の終端部とタウッェ峰とチョウラッエ峰からの氷河の終端部の、デブリ(氷河岩屑)台地に在る。特徴的なのは、エヴェレストから大規模に流れるクーンブ氷河が、トクラの頭上で終わる事だ。此処の地形の様子を、高度8KmからのGoogle Earth画像を立体化し、鳥瞰図にし上に描いた。図からトクラが危険な位置に在る事が分かる。この文を挟む上下2点の絵柄はトクラの地形だ。氷河が運んだ大量の石と岩屑、段丘と流れが此の風景をつくっている。如何にも鉄砲水や雪崩に襲われ易い地形だ。現に2007年7月の洪水により山小屋の1件は跡形も無く消えた 「土石流と共に消えた山小屋・トクラ村での洪水被害(登山家:野口健氏)」(click) に当時の状況が報告されている。

   重い荷を背にヤクが急登に挑む。シェルパの掛け声を聞き分け難所に挑むヤクは従順で利口だ。ヤクの巨体を維持する食料は地面に張り付く草や地衣類だ。栄養価は低い筈の草で此の巨体を維持し、重労働に耐えるのが不思議でならない。

 

 

         カンテガ Kang Tega 6779m

 

 

 

        カンテガ山群

 

 

 

      アマ ダブラム Ama Dablam 6814m

 

 

エヴェレスト街道:6   トクラ村からの眺望範囲 

 

  トクラの山小屋の裏手には、眺望の優れた丘がある、その丘からの眺望範囲を鳥瞰図にしたのが上図だ。ヒマラヤの峻峰群を、空間を隔て山裾から眺める事が出来る貴重な撮影地だ。此処での絵柄の大半は此の地からのものだ。

 

 

         カンテガ Kang Tega 6779m

 

 

 

       タウェツェ Tawetse 6501m
         チョウラッエ Cholatse 6440m

 

 

 

 

        カンテガ山群

 

 

 

         カンテガ Kang Tega 6779m

 

 

 

エヴェレスト街道:6   トクラ村の山小屋風景

 

 トクラの山小屋風景。オールド・スタイルが懐かしい。シェルパの人達が空を舞う大鷲を眺めていた。荷揚げを終え、之から夕餉の準備だ。上はヤクの糞、乾燥させ燃料に使う、火力は弱いが暖を取ったりお湯を作る程度には使える。トクラの山小屋は今は近代的なロッジで都会のコンビニ風で、この写真の面影は無い。

 

 

 

     タウェツェ Tawetse 6501m

 

 

 

         カンテガ Kang Tega 6779m

        

 

 

        カンテガ山群

 

 

 

 

 

工業製品に埋もれた消費社会とは距離を置いた、内陸アジアの自然と人間を紹介いたします。此処には、私たちの美意識の源泉・文化の源泉が数多く現存し、自分が知らない事に驚きます。此処には有史以前から今も変わらない人跡未踏の雪山や氷河、0m地帯の広大な砂漠や標高5000mの草原、アジアの大河の源、幾百千年来の隠れ里等など、枚挙に暇の無い非日常が今も生きています。大地と太陽・水と植物・自然の恵みを友に、人口エネルギー消費ゼロで暮らす人々も沢山います。この地域の総面積は日本の国土の20数倍・北米の面積にも相当し、此の地の地下資源を世界は注視してます。近い将来の「地下資源&エネルギー」枯渇時に、工業生産國は衰退・崩壊する「現代文明の病理」を背負ってますが、内陸アジアは背負ってません。この問題は最終章「黙示録」で考察してます。内陸アジアには持続可能な社会の雛型が有史前から連綿と続いています。
 

 
 
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