白岩吉明オフィシャルサイト、山岳写真ネットギャラリー、「内陸アジアの貌・フンザ物語・横断山脈・ウイグルの瞳」「エヴェレスト街道」「チベットのヒマラヤ」「ランタン谷」「黙示録」「

 

 
 
 
 
 

チベットのヒマラヤ:3

 

 

   上図2点はシュガール・ヒマールのカンペンチン(7293m)。このジュガール・ヒマールは全域がチベット内に在り、チベットのヒマラヤだ。この山カンペンチンはシシャパンマ・ベースキャンプの正面を飾り、朝昼晩刻々表情を変え、眺める者を飽きさせない。この地の雪の生まれ故郷は、インド洋の海水だ。900Km南のベンガル湾からの湿潤な気流はヒマラヤ山脈の高峰群にぶつかり冷やされ雲となり雪と成る。雲は灼熱の太陽光に炙られ高層雲と成る、高層雲は風に運ばれ、更に奥の此の地に至る。この地には8000m峰、7000m峰が連なる。ここを通過すると100km先に6000m峰、5000m峰群が更に連なる、これらはヤルン・ツァンポ(河)を挟む山塊だ。更に其の奥にも山塊・山脈は続く、チベットは大海の波の様に山塊・山脈が奥の奥まで連なる無限のヒマラヤだ。

 

 

 

 上図2点と下図は羊を連れ夏の放牧地で暮らす遊牧の一家族の近景と遠景。山と山の間の水の回廊に短草と苔が茂る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 上下図の2点はソビヤ・ラ(峠・5100m)周辺。 上図は峠の下より望むPk-5750峰。  下図はソビヤ・ラの上よりの眺望、ジュガール・ヒマール方向。

 

工業製品に埋もれた消費社会とは距離を置いた、内陸アジアの自然と人間を紹介いたします。此処には、私たちの美意識の源泉・文化の源泉が数多く現存し、自分が知らない事に驚きます。此処には有史以前から今も変わらない人跡未踏の雪山や氷河、0m地帯の広大な砂漠や標高5000mの草原、アジアの大河の源、幾百千年来の隠れ里等など、枚挙に暇の無い非日常が今も生きています。大地と太陽・水と植物・自然の恵みを友に、人口エネルギー消費ゼロで暮らす人々も沢山います。この地域の総面積は日本の国土の20数倍・北米の面積にも相当し、此の地の地下資源を世界は注視してます。近い将来の「地下資源&エネルギー」枯渇時に、工業生産國は衰退・崩壊する「現代文明の病理」を背負ってますが、内陸アジアは背負ってません。この問題は最終章「黙示録」で考察してます。内陸アジアには持続可能な社会の雛型が有史前から連綿と続いています。
 

 
 
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