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  ウイグルの瞳:1     カシュガル・旧市街

 

上図は内陸アジアとカシュガルの関係図です。下図はシルクロードとカシュガルの関係図です。

出典: https://todaibussei.or.jp/asahi_buddhism/11.html

上図は内陸アジアに於けるカシュガルの位置で、現在は中国の「新疆ウイグル自治区」に在り、内陸アジアの中心に位置します。マルコポーロ(1254~1324)の東方見聞録には「カスカール(カシュガル)は東方と北東方との間に位置している」と記録され、この当時既に東西の中心と認識されていた様です。東方見聞録には「この国は過って独立国だったが今はハーンの領土と成って居る、人々はイスラム教を信奉している」と記録されてますが、この話はこの時期だからの認識と言えます。カシ
ュガルは中国に仏教が入って来た最初の都市で、仏教伝来はマルコポーロの時代の1400年以上昔に成ります。因みに、イスラム教の発祥は7世紀です。カシュガルにトルコ系の民族が移住し出したのは9世紀です。其のトルコ系民族に10世紀頃イスラム教が浸透し始め、17~18世紀に此の地にイスラム支配が確立します。その後、カシュガルは中国・清の征服に依り中国領に組み込まれます。中国領になっても信仰は変わらず現在に至っています。が、近年の共産党政権による漢民族の入植と、イスラム信仰抑圧政策は、国際問題化するまでに至ってます。私自身、民族の尊厳を炎の様に熱く語る青年の瞳を、今も忘れません。

 

                                                新疆ウイグル自治区

新疆ウイグル自治区は、南はチベット自治区、東部は甘粛省、青海省と接しており、国境は、北東がモンゴル、北はロシア、北西はカザフスタン、西はキルギスタン、タジキスタン、アフガニスタン、パキスタン、南西はインドと接する。国境の大部分は、標高数千米の険しいカラコルム山脈・崑崙山脈・天山山脈が占めている。中国が統治するアクサイチン地域は、インドが領有権を主張している。シルクロードの最も有名なルートは、新疆ウイグル自治区の東から北西の境界までを通っている。

領土内には、テュルク系のウイグル人、カザフ人、キルギス人、漢族、チベット族、回族、タジク人、モンゴル族、ロシア人、シベ族など、多くの民族が暮らしている。新疆には、十数個の少数民族の自治県や郡がある。古い英語の参考文献では、この地域を中国のトルキスタン、東トルケスタン 、東トルキスタンと呼ぶことが多い。新疆は、山脈によって北のジュンガリア盆地と南のタリム盆地に分かれている。新疆の土地面積のうち、人間の居住に適しているのは約9.7%に過ぎない。

少なくとも2,500年の歴史を持つ新疆ウイグル自治区では、多くの人々や帝国がこの地域のすべて、または一部を支配しようと競い合ってきた。18世紀には清朝の支配下に置かれ、その後、中華民国政府に取って代わられた。1949年の中国内戦以降は、中華人民共和国の一部となっている。1954年、ソビエト連邦に対する国境防衛を強化するとともに、兵士を地域に定住させることで地域経済の振興を図るため、新疆生産建設兵団 (XPCC) が設立された。1955年、民族の宗教や権利の平等性の保護するために新疆は省から自治区へと行政が変更された。ここ数十年、新疆では豊富な石油・鉱物資源が発見されており、現在は中国最大の天然ガス産出地となっている。1990年代から2010年代にかけて、他の宗教を排外する宗教原理主義的な東トルキスタン独立運動、分離独立紛争、イスラーム過激派の影響により、この地域では時折テロが発生したり、分離独立派と政府軍が衝突するなどの不安が生じている。これらの内紛を受けて、中国政府はこの地域に強制収容所を設置し、イスラム教徒を思想改造しようとした。これらの措置は、海外ではウイグル人大量虐殺と総称されてる。

本来中国には時差が設定されていないが、新疆では非公式に北京時間 (UTC+8) より2時間遅れの新疆時間 (UTC+6) が使われている。

                                                                典 :  https://ja.wikipedia.org/wiki/

工業製品に埋もれた消費社会とは距離を置いた、内陸アジアの自然と人間を紹介いたします。此処には、私たちの美意識の源泉・文化の源泉が数多く現存し、自分が知らない事に驚きます。此処には有史以前から今も変わらない人跡未踏の雪山や氷河、0m地帯の広大な砂漠や標高5000mの草原、アジアの大河の源、幾百千年来の隠れ里等など、枚挙に暇の無い非日常が今も生きています。大地と太陽・水と植物・自然の恵みを友に、人口エネルギー消費ゼロで暮らす人々も沢山います。この地域の総面積は日本の国土の20数倍・北米の面積にも相当し、此の地の地下資源を世界は注視してます。近い将来の「地下資源&エネルギー」枯渇時に、工業生産國は衰退・崩壊する「現代文明の病理」を背負ってますが、内陸アジアは背負ってません。この問題は最終章「黙示録」で考察してます。内陸アジアには持続可能な社会の雛型が有史前から連綿と続いています。
 

 
 
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