白岩吉明オフィシャルサイト、山岳写真ネットギャラリー、「内陸アジアの貌・フンザ物語・横断山脈・ウイグルの瞳」「エヴェレスト街道」「チベットのヒマラヤ」「ランタン谷」「黙示録」「

 

 
 
 
 
 

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内陸アジアの貌

チベット高原:4

カイラス山  標高6656m  ①所在地中華人民共和国の旗 中国 チベット自治区プラン県,位置・北緯31度4分0秒 東経81度18分45秒座標: 北緯31度4分0秒 東経81度18分45秒 山系ヒマラヤ山脈 カンティセ山脈 初登頂未登頂(伝:ミラレパ)②カイラス山(カイラスさん、Kailash / Kailas)、または カン・リンポチェ(チベット語: 、中国語: 岡仁波齐峰)はチベット高原西部(ンガリ)に位置する独立峰。サンスクリット名はカイラーサ(कैलास Kailāsa)。カイラーサの語源は不明だが、サンスクリットで水晶を意味するケーラーサ(केलास)と関係があるかもしれない。この名称が英語等へ伝わった Kailash / Kailas が、日本語における名称「カイラス」の直接の由来である。標高6656mの未踏峰。信仰の山であるため、登頂許可は下りない。ただし聖者ミラレパ(1040年 - 1123年 / 1052年 - 1135年)が山頂に達したという伝説が有る③信仰 カイラス山北壁とストゥーパ仏教(特にチベット仏教)、ボン教、ヒンドゥー教、ジャイナ教で聖地とされる。聖地とする理由は様々であるが、例えば、ヒンドゥー教ではカイラス山をリンガ(男根)として崇拝し、ボン教では開祖のシェーンラップ・ミヨが降臨した地としている。カイラス山の周囲の巡礼路を、チベット仏教徒は右回りに、ボン教徒は左回りにコルラと呼ばれる巡礼行為を行う。ジャイナ教と安息教の信徒たちは反時計回りに山を回りながら歩く。一周約52kmある巡礼路は、ゲルワ・グーツァンパが開いたといわれている。④この巡礼路沿いにタルチョ、いくつかのチベット僧院(ゴンパ)、鳥葬場や仏足跡を見ることができる。巡礼路最高点ドルマ・ラは、標高5630m。日本人チベット巡礼僧の河口慧海は、「三途の逃れ坂」と呼んだ。通常の巡礼路の内側に、ナンコルと呼ばれる巡礼路もある。山麓南側にタルチェン村がある。⑤巡礼者の多くはコルラを13回行う。特にチベット暦の午年には、1回のコルラで12回分の功徳が得られるとされ、多くの巡礼者を集める。巡礼へと向かう行為自体が功徳であるが、信仰心の厚いチベット仏教徒ではさらに五体投地(キャンヂャー)による礼拝でコルラを行う者も少なくない。⑥同一視、チベット仏教で須弥山と同一視される。ジャイナ教ではまた、最初のティールタンカラであるリシャバが没したアシュターバダと同一視される。⑦到達困難峰としてまた、チベット仏教徒に限らず、近年では、同地を訪れる団体旅行客やバックパッカーも多い。宗教的な威厳もさることながら、公共交通手段がほとんどなく、入境許可証の入手も困難であることから、バックパッカーにとっても聖地としての色彩を帯びている。一方で、1998年には、ラサ方面からヒッチハイクでカイラス山を目指した日本人3名が行方不明になる事件も発生している。⓼カイラスの鶴カイラス山の裾にはマノサルワール湖があり、周辺には広大な高層湿原が広がります、下図は、湿原の鶴が飛び立とうと羽を広げる鶴の姿。その下図は此処の東南の丘陵を遊弋する姿

           

聖山カイラスの鶴、カイラス山の南面に展開するマノサルワール湖の東には広大な高層湿原がある、標高はほぼ5000m、上図の地図に見られるようにヒマラヤ山脈がせり出ている地域だ。鶴たちは此処を繫殖地としている様だ。


ジョカン寺(大昭寺)①ジョカン寺(大昭寺)は7世紀に最初のチベット統一王朝で吐蕃を築いたソンツェン・ガンボ王の妃によって建てられた寺院です。ソンツェン・ガンボ王はネパールと唐から妃を迎えていて、ネパールからの妃がティツン妃、唐からの妃が有名な文成公主です。この2人の妃がともに熱心な仏教徒だったこともあって、以後、チベットでは仏教が非常に栄えることとなります。②ジョカン寺の創建に関しては様々な伝説があります。「かって、この地には前世と来世を写す神秘の湖があった。ソンツェン・ガンボ王が湖に指輪を投げ込んだところ、白い仏塔が生まれた。そこで、木の橋を造り、ヤギで土砂を運んで寺院を建てた」。③他にもティツン妃が寺院を建てようとしたけれども失敗し、文成公主の助言でようやく完成したといった女の争い的な伝承もあります。④しかし、ソンツェン・ガンボ王が亡くなってから、ネパール出身のティツン妃が王の菩提寺として建てたのがジョガン寺で、文成公主がその創建に協力したというのが本当の歴史のようです⑤ラサの中心部には有名なバルコル(八角街)があり、バルコルはジョカン寺の巡礼道です。⑥ジョカン寺はバルコルに面して建てられていて、その前には大きな広場(大昭寺広場)があります。
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五体投地をしている人。五体投地とは五体すなわち両手・両膝・額を地面に投げ出して礼拝することを言います。熱心なチベットの仏教徒は、この五体投地をしながら、少しづつ前に進むという形で長い時間をかけて巡礼を行うことも多いです。ラサを目指す巡礼者にとってはジョカンは巡礼の最終目的地だといいます。多くの人が体を投げ出して五体投地をしています。

上は標高4000m台の高層湿原に咲く「青いケシ」、下は標高「5000m」の土漠に咲く「青いケシ」


 

工業製品に埋もれた消費社会とは距離を置いた、内陸アジアの自然と人間を紹介いたします。此処には、私たちの美意識の源泉・文化の源泉が数多く現存し、自分が知らない事に驚きます。此処には有史以前から今も変わらない人跡未踏の雪山や氷河、0m地帯の広大な砂漠や標高5000mの草原、アジアの大河の源、幾百千年来の隠れ里等など、枚挙に暇の無い非日常が今も生きています。大地と太陽・水と植物・自然の恵みを友に、人口エネルギー消費ゼロで暮らす人々も沢山います。この地域の総面積は日本の国土の20数倍・北米の面積にも相当し、此の地の地下資源を世界は注視してます。近い将来の「地下資源&エネルギー」枯渇時に、工業生産國は衰退・崩壊する「現代文明の病理」を背負ってますが、内陸アジアは背負っていません。でした。今は状況が変化してます。この問題を4章「黙示録」で考察してます。21世紀以降の急速なグローバル化(市場経済化&軍事化)は環境破壊と共に、この地にも押し寄せてます。