白岩吉明オフィシャルサイト 横断山脈:6 茶葉古道・世界遺産 麗江:1 |
世界遺産・麗江古城は古来よりチベットと雲南を結ぶ交易路「茶葉街道」の要衝として栄えた地です。少数民族のナシ族が暮らす伝統様式の家が所狭しと立ち並びます。街中には水路は縦横に走り、歩道は「五花石」という石で舗装され、商店・茶芸店など路地ごとに異なる異次元空間は一服の絵画です。 |
この世界遺産のポイント 出典:click |
①中国の雲南省麗江市にある世界文化遺産 |
②12世紀に少数民族ナシ族が築いた古都 |
③旧市街に残る壁画や東巴(トンパ)文字に代表される独自の文化 |
④石畳の道が縦横に走り、水路が縦横に張り巡らされている |
⑤木造建築が隙間なく立ち並んでその瓦屋根が続く景観が特徴 |
中国の雲南省麗江市、標高2400メートルに位置する世界文化遺産・麗江(れいこう)旧市街。12世紀頃に少数民族の納西(ナシ)族によって造られた街です。その後、近隣のチベット、雲南の少数民族の影響を受け、麗江に比類のない街並みの独自の景観を作り上げました。そして旧市街の景観を現在まで保っています。旧市街の特徴は、濃い灰色の瓦葺の屋根が軒を連ねて、中心部は四方街と呼ばれ、石畳の道が縦横に走り、水路が網の目のように張り巡らされています。水路には、玉龍雪山から流れる玉龍江の澄みきった水が、絶えず供給されています。旧市街の建築物は殆どが木造建築で、仏教や道教の仏像もあり、少数民族によって書かれた麗江壁画が残っています。独特な民族文化と歴史、中国の他の古城では見られない特異な街並み、古代の伝統が息づく文化財など、世界の貴重な共有文化遺産として高い評価を受けています。ナシ族、漢族、白族、彝族、チベット族といった各民族の特徴が見られる建築群が、民族発展史、都市建設史のすばらしい資料であり、文化的遺産であるとして、1997年末に世界遺産として登録されました。
下図:梅里雪山(空撮) |
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茶馬古道:上図の赤線 出典:click |
茶葉古道(ちゃばこどう)とは、雲南省で取れた茶(磚茶)をチベットへ人および馬で運んだことから名付けられた交易路である。7世紀の唐や吐蕃の時代にはすでに交易が始められ、20世紀中ごろが流通の絶頂期と言われていて、毛沢東が自動車道を雲南に作るまでこの茶馬古道は使われていた。関連する交易路も含め、西南シルクロード(Southwest Silk Road)、南のシルクロード(Southern Silk Road)とも呼ばれる。雲南省南部の易武が起点。途中、景洪市やプーアル、那柯里などのメコン川沿いで寝泊まりしながら雲南省を北上し、虎街では町の真ん中を茶馬古道が通っている。その後、雲南の最初の王国・南詔国の都・巍山から大理を経由し、麗江市からは長江沿いを行き、ガダン・ソンザンリン寺院などを経由しながら雲南を出る。 |
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麗江の歴史・成り立ち 出典:click |
① 8世紀頃ナシ(納西)族が青海省付近から南下。 |
② 12世紀ナシ族が麗江旧市街を造る。 |
③ 以降、他の民族との関係を良好に保ち、約800年の間、現在まで旧市街の景観を保つ。 |
④ 1997年世界文化遺産登録。 |
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麗江の水路 出典:click |
古城全体に張り巡らされた水路は玉龍雪山の雪解け水が流れています。その雪解け水は、まず古城の北にある黒龍潭に湧き出て、4ヘクタールに蓄積された一年中豊富な水を麗江の人々は昔から黒龍潭の水を中路、西路、東路の水路で市内に引き入れ、さらに多くの水路に分け、立派な水路を造り上げています。水路に沿って、街路が敷かれ民家が立ち並び。四方街を流れる西路には水門があり、水路の水を堰き止めて溢れた水は街路へ流れ出るので、麗江古城の石畳みの道は雨季には泥がなく乾季には砂埃が少ないきれいな街路が維持され、東のベニスと称されています。 |